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一般社団法人日本レオロジー学会 第24期会長
梶原 稔尚(かじわら としひさ)
2019 年 5 月
【会 長 挨 拶】
このたび、第 24 期(2019 年度~2020 年度)日本レオロジー学会会長を拝命いたしました。これまで本学会には、レオロジーの分野で世界的に優れた業績を挙げられた歴代の著名な先生方が多数在籍し、レオロジー学会の活動にご尽力されてきました。本学会が、世界的にも存在感のある学会として今日を迎えていることは、このような先生方のご努力の賜と経緯を表します。この輝かしい伝統をもつ学会の会長を仰せつかることになり、大変光栄に存じますが、それ以上に責任の重さを痛感し、身の引き締まる思いです。副会長を初めとする役員の皆様や事務局の方々のご協力を得て、責務を全うする所存です。
現在、理学・工学の分野に限定しても、国内には多数の学会が存在します。私は、学生の時から現在まで化学工学の分野に在籍してきました。化学工学は、石油化学産業を支える方法論の学問として発達し、最近ではその方法論を新しい分野、例えばバイオ・医療,環境・エネルギー、材料などの分野にその対象を広げています。レオロジー学会も、レオロジーという学問を基に、幅広い物質の複雑な力学挙動を解明し、それらを工業に応用することで、高機能・高品質の材料や製品の製造技術開発に大きく貢献しています。一方、学会には、共通のターゲットに向かって、川上から川下、さらには周辺の分野の方々から構成されるものもあります。前者を横糸、後者を縦糸に例えることがしばしばありますが、両方の糸がそれぞれ発展し、うまく協調し機能することが重要です。
昨今、社会や産業の変化や、それらの構造の多様化・複雑化によって、学会の枠組みや活動内容に変化が要求されています。多くの既存の学会で、会員数の減少の問題は大いに頭を悩ましています。前述した方法論の学問をベースにする学会は、時代の変化とともにその対象を変えていくことができる一方、経済的に不況になると、企業を中心に会員を減らす傾向にあります。直接的に役に立ちそうなものを優先させたいという発想と思いますが、いろいろな現象に横糸を通して見ることで、一つの対象だけを見るときにはわからなかったことが見えてきて、それを基に新しいアイデアが生まれることは、私自身もこれまでに体験してきました。材料に対する要求が高度化・複雑化している現在こそ、いろいろな対象物質をレオロジーという横糸で結んで考えることができる本学会の活動が重要であることは間違いありません。
本学会のいちばんの特長は、冒頭で述べたとおり、学術的に高いレベルを維持していることです。これは今後の学会活動においても守っていかなければならないことです。同時に、長期的に安定した学会活動を維持していくためには、会員数を含めた経済的基盤の充実は不可欠であります。会員の皆様はレオロジーの重要性を認識されているとおもいますが、企業を中心にまだまだレオロジーを有効に利用できていない部分も多く、逆に言えば、学会が大きくなるポテンシャルがそこにあるとも言えます。短期的な会員数の増加のための方策ではなく、会員が学会に楽しさを感じていただけるような活動を通して、レオロジーの重要性を真に認識し、学会活動に賛同いただける仲間を増やしていく地道な努力が必要であると考えています。それを達成するための枠組み作りを手掛けていきたいと思います。会員の皆様のご支援・ご教示を賜りますようお願い申し上げます。
一般社団法人日本レオロジー学会 第24期役員名簿
任期: 2019 年 5 月 ~ 2021 年 5 月
役職 | 氏名 | 所属 |
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会長 | 梶原 稔尚 | 九州大学 |
副会長 | 酒井 啓司 | 東京大学 |
副会長 | 那須 昭夫 | 資生堂グローバルイノベーションセンター |
理事 | 井上 正志 | 大阪大学 |
理事 | 猪股 克弘 | 名古屋工業大学 |
理事 | 浦山 健治 | 京都工芸繊維大学 |
理事 | 高橋 勉 | 長岡技術科学大学 |
理事 | 徳満 勝久 | 滋賀県立大学 |
理事 | 中村 浩 | 豊田中央研究所 |
理事 | 西野 孝 | 神戸大学 |
理事 | 新田 晃平 | 金沢大学 |
理事 | 増渕 雄一 | 名古屋大学 |
理事 | 三浦 靖 | 岩手大学 |
理事 | 山本 剛宏 | 大阪電気通信大学 |
理事 | 若山 博之 | 京都電子工業株式会社 |
監事 | 伊﨑 健晴 | 三井化学株式会社 |
監事 | 瀧本 淳一 | 山形大学 |
正社員 | 634名 |
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学生会員 | 29名 |
公共会員 | 4件 |
賛助会員 | 48事業所50口 |
■ 個人情報保護規定
レオロジー関係の総説、原著論文、解説記事、会告には学会活動のお知らせなどを掲載しています。
研究発表のほか、学会賞受賞講演、同時に年次総会を行います。
レオロジー関係では国際的にもよく知られた国内最大の研究集会です。
レオロジーの基礎と測定法に関する初級講座で、1981年開講以来毎回約100名の受講者があり、工業技術者のレオロジー入門コースとして極めて高い評価を得ています。
「講話レオロジー・クラシック」、「食品レオロジー講習会」、「京葉地区特別企画レオロジーイブニングセミナー」を開催しております。
1983年、1984年、1988年、1996年、及び2002年には国際シンポジウム、1991年には日中レオロジー会議、1994年には第1回太平洋レオロジー会議、2010年には第5回太平洋レオロジー会議を主催しました。2016年にはレオロジー国際会議(ICR2016)を主催しました。