日本レオロジー学会は次に説明するような主要事業のほかに、専門分野ごとの研究会活動、および他学協会と協力してレオロジー関連講演会の開催などを行っております。
会員には、日本レオロジー学会誌(年5回発行)を無料で配布します。学会誌には学会情報(行事案内等)掲載した会告が含まれます。
また、各種学会行事の参加費や出版物購入時に割引特典があります。日本レオロジー学会各賞の授賞対象者となる事が出来ます。
一般社団法人日本レオロジー学会 第23期会長
伊﨑 健晴(いさき たけはる)
2017 年 5 月
会長挨拶
2017 年 5 月の本学会第 44 回総会、理事会にて 2017 年度~2018 年度の第 23 期会長を拝命いたしました。本学会は、レオロジーの学術的追及、普及、産業への応用、実用化の場として、会員の皆様に幅広く交流頂ける学会として活動してきたと思います。この学会の伝統、特長を維持しながら、さらに会員の皆様に役に立つ学会として、微力ながら精一杯努力する所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
本学会は、レオロジーの理論、実験の両面で画期的な研究業績を挙げられ、世界的にも著名な研究者の方が多数いらっしゃいます。国内外のレオロジー研究をリードし、取り扱う物質の裾野を広げ、世界的にも存在感のある学会として、今の学会の姿に発展させて来られた先達の先生方のご尽力に敬意を表し、感謝申し上げます。今後も、この学会の伝統を引き継いでゆく所存であります。
本学会のミッションは、レオロジーの普及であると考えております。レオロジーは、様々な物質の流動と変形に関する包括的学術分野であり、サラサラ、ベトベト、ネバネバなどの擬音に象徴されるような物質の感触や人間の感性を学術的に解釈することにも深く関わっています。
レオロジーの分野は、物質全般であり、高分子のみならず、コロイド、液晶やベシクル・ミセルなどの複雑系ソフトマター、さらには私たちの生活の中で触れる食品や化粧品などの身近なものや塗料、印刷インキなどの実用的分散系・乳濁系物質など様々な分野に広がっております。
物質の振る舞いを理解するうえで、「レオロジーは非常に重要な学問である」とレオロジーの重要性は広く認識されているものの、「難解で近づきがたいもの」と思われている方も多いと思います。本学会には、様々な行事、講習会、支部活動、研究会があり、それらの活動を通じて、レオロジーの魅力を広く知っていただきたいと考えております。また、本学会は、研究発表における質疑討論の質が非常に高く、参加していただくことにより研究を進める上でのヒントが得られるものと確信しております。レオロジー学会誌に掲載されている論文や総説は、現在のレオロジーの教科書と言えるほどの質の高いものが多くあります。
また、世界に日本のレオロジー研究のアクティビティーを示すものとして、2016 年 8 月に第 17 回国際レオロジー会議(ICR2016 京都)が多くの参加者を集め大盛況のもと開催されました。今後も、国内外にレオロジーの魅力を広げてゆくような活動をしてゆきたいと考えています。
私は企業に勤めるものとして、レオロジーの産業への活用を視野に入れ研究を行ってきました。しかし近年、企業に所属する学会員数の減少もあり、企業が基礎研究離れを起こしているのではないかと感じています。レオロジーの応用面への取り組みにも注力し、企業に対してレオロジーの有用性を広くアピールしてゆきたいと考えております。どうぞ皆様の御教示、御支援を御願い申し上げます。
一般社団法人日本レオロジー学会 第23期役員名簿
任期: 2017 年 5 月 ~ 2019 年 5 月
役職 | 氏名 | 所属 |
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会長 | 伊﨑 健晴 | 三井化学株式会社 |
副会長 | 梶原 稔尚 | 九州大学大学院工学研究院 |
副会長 | 滝本 淳一 | 山形大学工学部 |
理事 | 井上 正志 | 大阪大学大学院理学研究科 |
理事 | 浦山 健治 | 京都工芸繊維大学 |
理事 | 酒井 啓司 | 東京大学 |
理事 | 鈴木 洋 | 神戸大学大学院工学研究科 |
理事 | 徳満 勝久 | 滋賀県立大学 |
理事 | 那須 昭夫 | 資生堂 グローバルイノベーションセンター |
理事 | 鳴海 敬倫 | 新潟大学 |
理事 | 新田 晃平 | 金沢大学理工研究域 |
理事 | 増渕 雄一 | 名古屋大学大学院工学研究科 |
理事 | 三浦 靖 | 岩手大学農学部 |
理事 | 若林 昇 | 住友ゴム工業株式会社 |
理事 | 若山 博之 | 京都電子工業株式会社 |
監事 | 瀧川 敏算 | 京都大学大学院 |
監事 | 渡辺 宏 | 京都大学化学研究所 |
正社員 | 651名 |
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学生会員 | 30名 |
公共会員 | 4件 |
賛助会員 | 44事業所46口 |
(2018.3.31)
■ 個人情報保護規定
レオロジー関係の総説、原著論文、解説記事、会告には学会活動のお知らせなどを掲載しています。
研究発表のほか、学会賞受賞講演、特定のテーマによるシンポジウムなどがあります。同時に年次総会を行います。
レオロジー関係では国際的にもよく知られた国内最大の研究集会です。
レオロジーの基礎と測定法に関する初級講座で、1981年開講以来毎回約100名の受講者があり、工業技術者のレオロジー入門コースとして極めて高い評価を得ています。
「講話レオロジー・クラシック」、「食品レオロジー講習会」、「京葉地区特別企画レオロジーイブニングセミナー」を開催しております。
1983年、1984年、1988年、1996年、及び2002年には国際シンポジウム、1991年には日中レオロジー会議、1994年には第1回太平洋レオロジー会議、2010年には第5回太平洋レオロジー会議を主催しました。2016年にはレオロジー国際会議(ICR2016)を主催しました。